夫婦間の契約については、民法により規定があります。
夫婦間の財産の帰属や管理については、結婚前に契約しなければならない「夫婦財産契約」という制度と、定めなかった場合の「法定財産制」という制度があります。
また、婚姻期間中、夫婦間で取り交わした契約は、原則として、いつでも、どちらか一方から、これを取り消すことが出来ると定められております。
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民法の条文によれば、夫婦間の財産の帰属や管理方法については、結婚前に契約して登記をしなければならず、結婚後は、いかなる契約をしても、自由に取り消すことが出来る、ということになってしまいます。
しかしながら、そうであると、例えば離婚届を提出する前に取り交わした「離婚協議書」や、不貞行為などの法定離婚事由が生じた場合に、今後しないという誓約で取り交わした「夫婦間合意書」は、すべて取り消すことが出来てしまうの?という疑問が生じます。
その点、判例では、上記の民法の条文を厳格に解釈しており、一定の場合には、夫婦間の契約であったとしても、取り消すことを認めないとしております。
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上記の判例によれば、夫婦関係が円満な時になされた契約で、円満な状態での取消しであれば認められるが、夫婦間が円満でない時に取り交わした契約、または夫婦関係が破綻となった時の取消しは、これを認めない、ということになります。
もちろん、公序良俗に反するとか、窮状に乗じて強迫して書かせた、などという場合には取り消すことが出来るのはいうまでもありません。 こと
よって、離婚前に取り交わす離婚協議書や離婚公正証書、及び、夫婦関係が円満でなくなった場合に取り交わした契約書(誓約書・念書)なども、一般的な相場の範囲で、特段の問題がないという場合であれば、充分に有効であろうと考えられる訳です。
以下は、夫婦関係修復を前提とした、「夫婦間合意契約書」記載例です。
個々の事案に応じて内容は異なります。
夫 婦 間 合 意 契 約 書 | ||||
夫 ○○ □□(以下「甲」という)と妻 ○○ △△(以下「乙」という)とは、本日、以下のとおり合意し、本契約を締結した。 | ||||
第1条 | (不貞事実の確認) | |||
甲は、乙に対し、平成●年●月より平成●年●月まで、●●●●と不倫の関係にあったことを認める。 | ||||
第2条 | (その他の不貞事実の不存在の確約) | |||
甲は、乙に対し、第1条の他、不貞行為がないこと、及び今後一切、不貞行為をしないことを確約する。 | ||||
第3条 | (不貞行為の清算) | |||
甲は、乙に対し、今後一切、●●●●と面会・メール・電話その他方法の如何を問わず私的な接触及び金銭の授受を一切行わないことを約束する。 | ||||
第4条 | (違約条項) | |||
甲は乙に対し、第5条の停止条件が成就したときは、慰謝料として金300万円を支払うこと及び乙からの離婚や親権の要求に異議を述べないことを約束する。 | ||||
第5条 | (請求権の不行使) | |||
乙は、甲に対し、慰謝料の請求を行なわないことを約束する。ただし、甲が第2条または第3条を不履行した場合はこの限りではない。 | ||||
第6条 | (強制執行認諾条項付公正証書作成) | |||
甲と乙は、本書作成後直ちに本協議書各条項の趣旨による強制執行認諾約款付公正証書を作成することに合意する。 | ||||
本合意契約書の成立を証するため本書2通を作成し、甲乙署名押印の上、各自1通宛を保管する。 | ||||
平成 年 月 日 | ||||
甲 | 住 所 | |||
氏 名 | ||||
乙 | 住 所 | |||
氏 名 | ||||
夫婦間合意契約書サンプル ※ワード版
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私は、幼いころに両親が離婚し、母子家庭で育ちました。 >>>代表者ご挨拶
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